目を見るのが怖い(目を合わせた瞬間に向けられる恫喝と憎悪が心底怖い)
結構前に書かれたものようですが、こちらのブログ記事を読んで、すごく納得したのと同時に、
子供の頃の恐怖の日々が脳内に甦ってきました。
p-shirokuma.hatenadiary.com
こちらに書かれている内容は、とても面白いし納得できます。
自ら凝視する割に、目を合わせることは恐ろしく嫌う父
私が幼児の頃から、父は私を自分の視界の中に入れておくのが習慣というか、それとも癖とでもいうのか、
なんなのか未だによく分からないのですが、
なぜか父はいつも、全く私に用のない時でも、
私の姿が視界に入る位置で、テレビを見たり新聞を広げたり爪を切ったりしていました。
そしてなぜか、いつの間にか私を凝視していることがよくありました。
それも、私の背後から。
なにか気配を感じて私が振り向くと、こちらを凝視*1していた父と、まともに目が合うのです。
ですが、目が合ったその瞬間、父は鬼のような形相に変わって、
「なんだ貴様ーっ!!」
と、私を怒鳴りつけるのです。
あの声とあの顔を、未だによく覚えています。
本当に恐ろしい声と形相でした・・・
むき出しの憎悪というのは、
ああいうものなんだろうなと思います。
毎回、骨まで凍り付くような恐怖を感じました。
それ以外でも、たまたま居間に入った瞬間に、そこにいた父と目が合って、
同じように怒鳴りつけられる、ということもありました。
パブロフの犬状態
別に私自身は父と目を合わせたいわけでも何でもないのですが、
というより、怖いので、できる限り父とは顔を合わせたくなかったのですけれど、
同じ家に住んでいた以上、全く会わないわけにもいかなかったのですよね。
目を合わせると*2、毎回同じように怒鳴られました。
家の外にも声が響いていたと思います*3。
もともと、父はものすごく怖い人でした。
父に怒鳴りつけられたり、怒って追いかけまわされたりすると、
子どもの頃の私は震え上がって、体が勝手に飛び上がってしまうほどでした*4。
もちろん(と言うのも変ですが)、暴力もありました*5。
そんなわけで、私は他の人とも目を合わせるのが怖くなってしまいました。
誰かと目が合うと、それが誰でも条件反射的に恐怖を感じるという、
パブロフの犬状態・・・
要するに、挙動不審な人間になってしまい、
コミュニケーションをとるどころではなくなってしまうのです。
このせいで、私はかなり損をしました。
シロクマさんの書かれているとおりです。
特に体育会系の教師からは、も の す ご く 嫌われていました(笑)
(´;ω;`)
家を出て成人してからは、親しい人とは目が合っても普通に楽しく話せますし、
仕事で会う方ともしっかり目を見て話せるようになりました(そうでないと仕事にならないので)。
でもやっぱり、心理面で調子を崩した時などは、どうしても目を逸らしてしまうのですが。
カサンドラ症候群
以前にも少しだけ書きましたが、私は自分がカサンドラ症候群だろうと考えています。
カサンドラ症候群とは、
カサンドラ症候群(-しょうこうぐん, Cassandra Affective Disorder)、カサンドラ情動剥奪障害(-じょうどうはくだつしょうがい, Cassandra Affective Deprivation Disorder)」とは、アスペルガー症候群(AS)の夫または妻(あるいはパートナー)と情緒的な相互関係が築けないために配偶者やパートナーに生じる、身体的・精神的症状を表す言葉である*6。
アスペルガー症候群の伴侶を持った配偶者は、コミュニケーションがうまくいかず、わかってもらえないことから自信を失ってしまう。
また、世間的には問題なく見えるアスペルガーの伴侶への不満を口にしても、人々から信じてもらえない。
その葛藤から精神的、身体的苦痛が生じるという仮説である。
現在のDSM(精神障害の診断と統計マニュアル)その他には認められていない概念である。
また、カサンドラ症候群の場合、夫婦間においてどちらか一方が悪く、どちらが正しいか、という問題ではないことに留意すべき必要がある。
症状としては偏頭痛、体重の増加または減少、自己評価の低下、パニック障害、抑うつ、無気力などがある。近年、カサンドラ症候群を訴える者のブログも見られ、アスペルガー症候群の伴侶を持つ者の二次障害として問題となっている。
―中略―
カサンドラ症候群は妻だけでなく、家族、友人、会社の同僚にも起こるとされている。
というものだそうです。
これもなかなか情報がない病気な上に、
日本では、診断をつけてくれる医師が非常に少ないのではないか(というか、ほぼいないのでは?)と思われます。
最近になって、アスペルガー傾向のある人は、視線を合わせることが苦手だということを知りました。
もしかしたら、父もそういうタイプで、視線が合うことが嫌だったのかもしれません。
でも、それなら目を合わせないようにしていればいいだけだと思うのですよね。
なぜ自分から私の方をガン見していたのか・・・これは全く理解できないままです。
マクシーン・アストン(Maxine Aston)*7は、「自分のパートナーなら当然理解できるだろうとか、私の気持ちをわかってくれている、と推測するのはやめるべきだ。ASのパートナーが自分の考えを理解していると期待するのは、目の見えない人になんのヒントも与えず、『私が手に持っているものを当てなさい』、と言っているようなものだ。」*8と指摘している。
アストン氏はこう言っていますが、私にしてみれば、
「そんなことは父のほうに言ってくれ!」
と強く言いたいところです。
「父親に殺される」と思っていた
私の負担になっていたのは、実は父だけではなかったのですが、
しかし父の影響はかなり大きく、
私は物心がつく以前から「父親に殺される」と思いながら生活していたようです。
もちろん当時は、はっきりとそう言語化して思っていたわけではありませんでしたが・・・
でも、自宅や車の中などで、父と二人でいることは、
ただもう、ひたすらに恐怖でした。
他に誰かがいれば、その恐怖心も薄らいで、
逆に自分から父に擦り寄ったりしていたこともあったのですが、
(「親よりも他人の方がずっと恐ろしい!親だけが子どもを守る存在だ!」
と教えられていたせいもちょっとあるような気がします)
家の中や、他の人の目のないところで、父と2人で同じ空間にいることは、
心臓が痛くなるぐらい嫌で、できる限り避けたかったという記憶があります。
子どもだったけど、1人でいるのが一番楽だったなあ・・・(´・ω・`)
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*1:瞳孔が二つ、真っ直ぐこっちを見ているという・・・うまく言葉に出来ないのですが
*2:それ以外でも
*3:近所迷惑・・・
*4:誇張ではなくて、全身がブルブルブルッと震えて、その震え方が大きすぎて飛び上がってしまうのです。大昔のマンガみたいですけど。
*5:よく反対側の壁までふっ飛ばされていました(笑)
*6:Affective Deprivation Disorder: Does it Constitute a Relational Disorder? http://www.maxineaston.co.uk/research/Affective%20Deprivation.pdf
*7:この領域を研究・支援しているイギリスの心理学者
*8:マクシーン・アストン; 黒川由美翻訳 『アスペルガーのパートナーと暮らすあなたへ 親密な関係を保ちながら生きていくためのガイドブック』 スペクトラム出版社、2016年2月12日。ISBN 978-4902082135 pp. 73-74.